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福祉情報

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私たちの願いが反映されない!?障害者総合支援法3年後の見直し法案 国会上程

2016年4月1日         

きょうされん大阪支部 支部長 室井 宏文

 障害者自立支援法が障害者総合支援法に名称が変更され、丸3年がたちます。
 「当事者抜きで当事者のことを決めないで」‥
 このスローガンのもとで取り組まれた障害者運動の高まりの中で、政府は障害者自立支援法の誤りについて謝罪し、違憲訴訟に立ちあがった障害当事者との間で「基本合意文書」を交わし、障害者制度改革を進める立場から当事者の声を盛り込んだ「骨格提言」を受理、あらたな総合福祉法を策定していくことを約束しました。
 政権交代など政治の変遷や社会保障全般の市場化を促進する改革の中で、障害者自立支援法がほぼ名称だけ変更になった形で継続されていましたが、「基本合意文書」や「骨格提言」を無視することは出来ず、「計画的・段階的実施」を進めるということで、施行3年後の見直しがうたわれていました。今春はその見直し期となっています。

 この見直しにあたり、昨年1年をかけて議論されてきた社会保障審議会障害者部会における「障害者総合支援法施行3年後の見直しについて」の報告書の最終議論が昨年12月14日に行なわれ、24日に厚労省のホームページで公開されました。その内容を受けて厚生労働省がまとめた法案が3月1日閣議決定され、国会に上程されました。今国会での審議が進められます。

軽度者のグループホームからの締め出し?

 今回の法案の内容では、一人暮らしの支援として新設される「自立生活援助」という事業の創設が提案されています。しかし対象は障害者支援施設、グループホーム、病院に入所・入院している者に限られ、いわゆる「施設から在宅へ」を一層促進するための施策です。生活施設を利用する重度障害者をグループホームに、グループホームの軽度者を「一人暮らし」にということが目的です。詳細はこれからですが、障害支援区分2以下の判定をもらった障害者が対象になるとも言われています。給付の抑制を進めるための策と言わざるを得ません。
 内容も定期的あるいは要請があった場合にのみ訪問し、生活課題の確認を行ない関係機関と連絡調整することに限定されています。障害者の地域生活には様々な支援が必要となりますが、細かなサービスは自らのお金を使って生活しなさいという内容です。

 さらに法案は、障害者の入院中の支援について重度訪問介護を利用可能にするとなっています。しかし対象は障害支援区分6の判定を受けた最重度の方に限られていますし、施設入所支援やグループホーム利用者は利用できないものと想定されています。重度訪問介護そのものの報酬も大変低く、現実に対応できる事業者も少ないため、その有効性が問われています。

65歳問題は全て介護保険に一本化

 これまで障害者が65歳になった際に、介護保険への移行が強要されることが障害者問題において大きな課題となっていました。今回、「高齢障害者の介護保険サービスの円滑な利用」として、長期にわたり障害者福祉サービスを利用していた高齢障害者に対し介護保険サービスの利用負担が軽減されるように、障害者福祉制度により利用者負担を軽減する仕組みを設けることとされています。これは「介護保険優先原則」の徹底を図るものです。ただし負担軽減は低所得者とされており、低所得者の基準は示されていませんが80万円という情報が漏れ伝わってきています。しかも「償還払い」ということですから、一旦お金を支払うことが前提です。
 65歳になって生活環境を変えないようにと、障害者福祉サービス事業者が介護保険事業所になりやすくする見直しなども行なわれるようで、基準該当サービスとして位置づけられそうです。
 こうして、今回の見直し法案によって、これまで私たちが介護保険サービスと障害者福祉サービスは違うと訴えてきた問題点を反故にして、全て介護保険に一本化することを決定的にする内容となっています。
 他にも障害児サービスのことや補装具の支給に関わって貸与を求めることなどが加えられていますが、障害当事者が参加してまとめあげた「骨格提言」に近づける内容とは程遠いものです。

障害部会の報告書の具体化は法案だけでない

 今回の法案の内容は、障害部会がまとめた報告書からいえば、全体を網羅したものではありません。厚生労働省は、医療との連携や緊急時対応を含む「地域生活支援拠点の整備を推進」や、グループホームへの「重度障害者に対応可能な体制を備えたサービス」など、次期の報酬改定によって対応されるということも明言しています。また、今後の政省令にて通知・対応するものもあるようです。今回の法案によって縛られようとしている課題についてきちんと理解しながら、障害部会の報告書そのものをしっかり認識していかなければ「施行3年後の見直し」の本当のねらいが正確に把握できないと思います。
 今回の報告書を詳細にみると、明らかにこれまで厚労省が答弁してきた「基本合意文書」や「骨格提言」の計画的・段階的実施ではなく、それとは真逆の方向に舵を切る厚労省主導の施策と言わざるを得ません。

2018年報酬改定にむけて

 この法案のほとんどは、2年後の2018年、障害福祉サービスに係る報酬改定時に施行される予定です。この年は、介護報酬の改定、子育て支援の報酬改定、医療報酬も改定される年でもあります。官邸・財務省から出されている社会保障、社会福祉への財政抑制策を色濃く反映したものが、障害福祉の分野では着々とすすめられているのではないかと危惧されます。

4.21全国大集会を開催

 私たち「きょうされん」は、国連の「障害者権利条約」を批准した国の責任を果たさせるために、また「基本合意文書」で約束した内容を実行させるために、「骨格提言」でまとめた内容について責任をもって実行させるために、こうした流れに抗議しながら、社会保障、社会福祉の大改悪に対し、運動をさらに大きくしていくことが必要です。

 「きょうされん」としては、毎年多くの国民のみなさんに協力いただいている国会請願署名について、4月20日に請願行動を行ないながら国会に提出します。また、翌21日には、他の障害者団体や障害者自立支援法違憲訴訟団のみなさんと「ふつうに生きたい くらしたい! 障害者権利条約・基本合意・骨格提言の実現をめざす4.21全国大集会」を東京日比谷野外音楽堂で開催し、国に障害当事者や関係者の声を届けると共に、その声をたくさん皆さんに伝えていくアピールを行なっていきます。

 私たち「きょうされん」は、障害者福祉だけでなく、社会福祉を必要とする人々があたりまえに暮らせる社会の実現に向けて、今後もますます奮闘していきたいと思います。

介護・障害の報酬改定と法人・施設への影響について

2015年4月1日         

高齢分野介護報酬改定について

福祉同友会幹事 正森克也

介護報酬の大幅なマイナス改定
 2月6日の社会保障審議会、介護給付費分科会において、平成27年介護報酬改定の内容が示されました。基本的な視点として、中重度の要介護者や認知症高齢者への対応の強化(+0・56%)、介護人材確保(+1・65%)を内包することで、2003年(▲2・4%)2006年(▲2・3%)に次ぐ、▲2・27%という報酬減と評されますが、基本報酬は▲4・48%にもおよぶ、許しがたい大幅なマイナス改定となっています。

マイナス改定の論拠
 こうした、マイナス改定の要因にあげられているのは、介護保険事業所の収支差率と、社会福祉法人のいわゆる内部留保です。しかし、収支差率はあくまでも平均値であり、個々には、経営上きわめてきびしい事業所も存在しています。
 厚生労働省が参考にした、「平成26年度介護事業経営実態調査」では、社会福祉法人が収支差率9・9%に対して、営利法人は、12・9%、収入に対する給与費の比率では、社会福祉法人が58・3%に対して、営利法人は50・0%と、なっています。営利法人が、職員の人件費を抑え、非正規化を推し進めながら生みだした収支差率が、介護報酬のマイナス改定につながっていることが明らかになっています。このことが続けば、改定のたびに報酬は下げられ、職員処遇はさらに悪化の一途をたどるという、悪循環を繰り返すことになってしまいます。
 また、社会福祉法人の内部留保問題は、そもそも定義そのものが曖昧で、数字だけが独り歩きをするという欺瞞に満ちたものです。内部留保と指摘されているものは、社会福祉法人が将来を鑑みて、設備の改修や将来の改築建替えなどに備えた必要な資金の備蓄であり、報酬を引き下げる根拠とは成りえません。それどころか、このような大幅なマイナス改定は、事業所経営に大きな打撃をあたえ、地域の介護サービスの基盤をくずすことにつながりかねません。

利用者、国民には、さらなる負担増と利用抑制が
 今回の改定によって第一号被保険者の保険料は、全国平均で更に11・6%も上がって、5500円になると推測されています。また、特別養護老人ホームの多床室からの部屋代徴収や一部利用者からの2割負担導入、補足的給付の厳格化によって、さらなる利用者の負担増がもたらされるものとなっています。また、サービスの利用にあたり、特養の入居要件を要介護3以上にすることや、予防給付から通所、居宅介護の生活援助をはずすなど、さまざまなサービス削減が具体化されています。
 これらは、介護保険制度の持続可能性をめざしたものと言われますが、国民生活の持続可能性を脅かし、安心の介護保障からますます遠ざかる姿となっており、決して許されるものではありません。

加算だのみの経営と規制緩和に拍車
 基本報酬が大幅に引き下げられるなかで、さまざまな加算が創設されています。とりわけ、小規模デイサービスは、10%にもおよぶマイナス改定です。もともと脆弱な資金繰りの小規模デイサービスで、こうした大幅な改定は、多くの倒産を意味します。さまざまな加算をとりたくても、その要件のハードルは高く、職員を加配していたり、専門性の高い職員が一定数以上必要、あるいは医療機関等との連携が必要など、比較的大きく、多様なサービスをおこなっている法人に有利な加算条件になっていることも特徴です。
 たとえば、処遇改善加算は、もっとも加算単価の高い要件について、介護福祉士の有資格者が50%から60%に引き上げられました。このハードルを越えるためには、介護福祉士を多く確保することが必要であると同時に、無資格者を減らすことにより、分母を小さくし、同じ人数でも、%を上げるという方法につながりかねません。
 また、訪問介護では、サービス提供責任者について、40人の利用者に対して1名の配置となっていたものが、50人の利用者に対して1名とするなど、規制の緩和がおこなわれています。このことにより、同じ利用者をかかえながら、職員配置は1名減らすということが可能となり、全体の報酬マイナス部分を、職員の頭数を減らすことで乗り切るという経営誘導が行われています。しかし、そのぶん職員の労働密度は悪化することが想定されます。

基本報酬の増こそが従事職員の処遇改善と社会的評価
 本改定の基本的な視点には、「介護人材確保対策の推進」があげられ、処遇改善加算が引き続き位置づけられました。しかしながら、介護職員をふくむ職員の処遇は基本報酬をベースに具体化されるものであり、引き下げと処遇改善は両立しません。基本報酬の引き下げは、職員の総数を減らすことや、非正規化に拍車をかけるものとなり、結局のところ労働条件がさらに悪化し、職員の確保、定着、育成に大きな支障をきたすことになりかねません。こうした労働条件の悪化は、利用者処遇の悪化につながることは疑う余地がありません。いま求められることは、介護の社会化を実現するにふさわしい福祉職としての社会的評価と、それにみあう職員処遇を実現することです。

障害分野の報酬改定について

福祉同友会幹事 片岡嘉量

障がい福祉サービス報酬0%改定の意味するもの
 減額改定された介護報酬と連動して、障がい福祉サービスの報酬も1%ほどのきびしい減額改定が迫られていたのが、今回2015年度は据え置きの0%改定となりました。介護報酬と同様、職員の給与を平均で月1万2千円引き上げるという処遇改善加算分を差し引くと、事業者に支払われる実際の報酬は1・78%の減額となり、経営全体に少なからぬ影響を与えるものと考えられます。
 障がい福祉事業者への報酬は、国がさだめる「障がい福祉サービス等報酬」にもとづき、おもに国と地方自治体から支払われ、ほぼ3年ごとに改定されることになっています。過去2回の改定では、2009年度に5・1%、2012年度に2・0%それぞれ引き上げており、0%改定は初めてです。この間、サービス利用者は2009年の約50万人から2014年には約70万人に増えています。
 2015年度改定では、利用者の増加などにともなう国の負担増加などを理由に、社会保障費の削減をめざす財務省が引き下げを要請したのにたいし、厚労省は「マイナス改定には応じられない」と強い決意を示し、両省の間で改定率をめぐり、激しい攻防が展開されたと言われています。

適正化と加算でメリハリといいながら
 報酬設定は「サービスの適正実施等観点から見直し、各サービスの収支状況や事業所の規模等に応じ、メリハリをつけた対応」としています。本体となる基本報酬は、物価上昇をふまえて0・34%増額するとしながら、グループホーム(共同生活援助)など増額の部分があるものの、「介護報酬改定の動向を踏まえて対応する」として、居宅介護については減額し、生活介護や企業参入のめだつ放課後等児童デイサービス・就労移行支援・就労継続支援などの基本報酬も引き下げられています。
 グループホームについては、さらに重度障がい者が施設や病院から、親族らのいる身近な地域に移り住むことをうながすため、「夜間支援等体制加算」を見直して細分化し、2人以下の利用者を世話する場合は「利用者1人につき1日6720円」の2倍に、3人以下の利用者の場合は「1人につき1日4480円」に増やし、重度障がい者に対する支援を強化するための「重度障がい者支援加算」も、「重度者1人につき1日3600円」と8倍に増額させ、6~4の障がい支援区分の高い利用者の基本報酬を引き上げるなど充実させたとしています。
 一方で、障がい者の就労をサポートする就労移行支援事業では移行後の定着期間が長いほど加算しながら、一般就労への移行実績のない事業者への報酬を、過去4年間ない場合は所定額より50%、過去3年間なければ30%、過去2年間なければ15%減額するとしています。
就労支援事業では障がい者と雇用契約を結び就労に必要な訓練を実施する「就労継続支援A型」をめぐり、「障がい者を短時間交代で働かせて人数分の報酬を得ている」との指摘があったのを受け、利用者の1日の利用時間が平均で1〜5時間未満の場合は最大で所定額の70%を減額する方針とし、2015年10月から施行することを決めています。
 しかも、生活介護や短期入所・自立訓練・就労支援などにおける「食事提供体制加算」の適用期限をさらに3年延長しながら、単価は減額となっています。ほかにも、事業によっては加算単位や対象・要件等の見直し・変更、新設がみられ、加算(減算)が拡大、細分化され、 “成功報酬”的傾向が強くなっています。

試算してみると、大幅減収になる施設・事業所が
 これらにもとづき、各施設・事業所で今回の報酬改定による経営への影響について試算や調査が行われています。処遇改善加算をふくんだとしても、日中活動系の生活介護・就労移行支援・就労継続支援などの各施設・事業所では試算すると、数百万円単位の大幅減収になる見込みです。
 その上に、生活介護および放課後等デイサービス・児童発達支援・医療型発達支援では「開所時間減算」があり、開所時間が4時間未満を対象にしていたのを見直し、開所時間が4時間以上6時間未満の場合も対象とし、所定額より15%減額するとしています。
 利用者の実態や送迎、職員の勤務時間からして、多くの施設・事業所が対象にふくまれると考えられ、緊急の対応や他の利用サービスとの調整が迫られています。6時間以上に加算をつけるというなら、納得もいきますが、これまで減算せず認めておいて、という思いがします。いずれ6時間以上8時間未満か8時間以上かの枠も設けられることも予想され、そうなるとさらに減額のおそれ?利用時間、職員の勤務、送迎など運営や利用者の生活への影響や変更をおよぼすものと考えられます。
 今回の改定では、本体部分となる基本報酬について、日中活動系の生活介護・就労移行支援・就労継続支援などの事業は減額されるなかで、加算での対応が増えるなどして、成果・達成主義的な実務に力を注ぐ必要が強くなっているといえます。
また、居宅介護の報酬減額にみられるように、随所で「介護報酬の動向を踏まえ見直しを行う」とし、介護保険制度との統合を視野にいれた動きを着実に進行させているともいわれています。
 報酬の日払い化と常勤換算方式が収入を不安定化させ、職員の非正規化や全産業の平均とくらべてきわめて低い賃金水準・定着率の労働実態を進行させているという基本的問題があります。
 財務省によると、障がい福祉事業者において、企業の利益率にあたる「収支差率」が12%程度あり、介護事業者(8・7%)より多いとしています。しかし、これは限られた報酬による収入のなかで、人件費をふくむ経費を節約したことの表れであるといえます。
「障がいのある人が、同じ地域に住む同世代の人と同等の権利が保障された暮らしをしているなら、事業所に『余裕財産』があるとするのは分かるが、実態はそうではない」の声にあるように、障がい者権利条約を地域のすみずみに実現させるには、障がい者が安全で安心な地域生活をおくり、必要な支援を受けられ、適正な事業の報酬がえられる法制度の拡充が必要不可欠です。
 経営・事業の安定化、処遇の改善、人財の確保につながる収入の確保のためには、本体報酬の抜本的な引き上げこそ必要です。

「子ども子育て支援新制度」の公定価格へ攻勢的対応を急ぎましょう

2014年11月26日         
福祉同友会保育部会 世話人会

 政府は、「子ども・子育て支援新制度」については財源の消費税増税の延期にかかわらず、2015年4月実施を言明しています。保育部会では、11月26日の拡大世話人会に、奥野隆一先生(佛教大学)を招いて、「公定価格」(保育園運営のもとになる単価)について学習しました。あらためて「今!」攻勢的に対応することの必要性を実感しましたので、奥野先生の課題提起を中心に概要を報告します。理事会・職員・保護者など園内で共通認識にして、急いで対応しましょう。

〈奥野先生のお話の概要〉
 公定価格は基本構造をしっかり理解しておくこと。部分に惑わされることなく政府が示した骨格(全体イメージ)から狙いを読みとり、急いで必要な要求を、政府・大阪府・市町村にすること。待機児童解消や保育の質の向上は社会的関心事となってきており、「子ども・子育て支援新制度」を地域で行政が説明すればするほど、切実な保育要求をもつ人たちから、「本当に役に立つ制度なのか」との疑問も吹きだしている。
 国が示した仮の公定価格の試算フォーマットは、保育所・幼稚園・認定こども園の、どの経営者も、もろ手をあげて賛成できる内容ではなく、逆に新制度へ「未参加」「返上」などの動きも出ている。さらに新制度を実施しても、待機児童は解消しないという数字が明らかになり、国も「絶対実施する」とのみ言明するが、その確たる保障も示しえていない。そのため国は「まだ詳細は決まっていない」などと時間稼ぎをしているし、Q&Aなどもたびたび変更している。今こそ現場から、事実と数字にもとづく声を急いであげることが大事になっている。特に国は総選挙後すぐに2015年予算の政府案を出すので要求が急がれる。

1、 国に対して、保育園に関する公定価格の中身を大幅に向上させるように求めること。
 国が示した仮の単価では、乳児から長時間子どもを預かる保育園の公定価格が低すぎる矛盾点(保育情報2014年7月号村山論文を参考に)を、自園の具体的数字で示すこと。また、幼稚園や認定こども園の基本単価との整合性も追及すること。

2、 すべての子どもを標準時間(11時間・月275時間)で保育した場合に必要な金額は、複雑な加算方式でなく、基本単価に組み込ませること。
特に標準時間を保障するための保育士配置ができる費用の確保を求めること。

3、 市町村の補助金(府・市町村負担分と市町村単独)を確保すること。
国の延長保育促進事業費など各種補助金は廃止されるので、廃止される中身と金額を正確に把握すること。「わからない」で済ませず、国や市町村の担当者に聞き、公定価格で手当てされない分は、市町村の補助金を継続させること。

4、「保育園の公定価格は保育単価で」との根本的要求をすることもできる。
私立認可保育園の運営費は、新制度の中でも「委託費」として唯一残させたもの。このことを最大限生かして、制度の根幹を確保するために、国に「保育園は従来通り保育単価方式で実施し、その保育単価を実態に見合うよう改善する」と求めることも可能ではなRIGHT:このページの先頭へ

いか。

「秘密保護法案」の廃棄を求める緊急決議

2013年11月29日         
第12回近畿・東海経営研究交流会

 民主主義を根底から破壊する「特定秘密の保護に関する法律案」(以下「秘密保護法案」)が、わすか2週間、40時間の審議で26日の衆議院本会議出可決され、国会での攻防は参議院に舞台が移り、安倍内閣は、残りの1週間となった今国会で強行成立させようとしています。この採決強行の暴挙に大きな怒りをもって強く抗議するものです。
政府が目指している「秘密保護法案」は、政府にとって都合のあるに情報を隠し、それを漏らし足り、得ようとするものを厳罰にするものです。
 法案は、「我が国の安全保障に関する」「防衛」「外交」「特定有害活動の防止」「テロ活動の防止」について「特定秘密」事項に指定するとしています。何を秘密に指定するのかも秘密にされます。政府が国民に隠したいと思う原発やTPP(環太平洋連携協定)などに関する広範な情報を秘密にすることができます。まともな国会審議もないまま強行をねらうなど、やり方も民主主義に反します。
「秘密保護法案」は、集団的自衛権の行使を可能にし「戦争する国」づくりの第1歩となる法案で、憲法の平和原則をじゅうりんするものです。
法案は、暗黒社会をつくる稀代の悪法です。日本国憲法の基本原理を根底から覆し、国民の目、耳、口をふさぎ基本的人権、民主主義を破壊する重大な弾圧法に他なりません。
 情報公開は世界のすう勢です。私たちは戦前すべての抵抗手段を奪われ侵略戦争の泥沼に巻き込まれた苦い経験を持っています。この緊迫した事態の中、今こそ近畿・東海経営研究交流会に結集した私たちの総意により、日本国憲法を守るという一点で他をつなぎ、歴史の教訓に背を向ける安倍内閣を草の根からの世論で包囲し、「秘密保護法案」を廃案に追い込むため、私たち一人ひとりが声を上げ、行動に立ち上がりましょう。 
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生活保護基準の引き下げはナショナルミニマムの底が抜ける

〈福祉経営特別寄稿〉

2013年8月10日
全大阪生活と健康を守る会連合会 会長 大口耕吉郎

生活保護への攻撃
 2013年3月の生活保護受給者数は216万1053人で過去最多を更新しています。一方で昨年の夏に起こった生活保護バッシングは収まる気配がありません。
 こうした中で政府は生活保護の改悪を一気に進めようとしています。改悪は、①医療制限と一部負担、②申請時に高いハードルを設ける、③扶養の強化などです。同時に今年8月から3年かけて生活保護基準が引き下げられます。

生活保護基準の引き下げ
 基準引き下げによる減額は、670億円(3年間)です。実施されると96%の世帯に影響し、平均6.5%、最高10%の保護費が下がります。大幅に減額されるのは40歳から50歳代の稼働年齢世帯と多人数世帯です。
 大阪市内(1級地の1)(注)の30歳代の夫婦15歳と12歳の子のいる世帯の場合、現在21万1630円の生活扶助費は3年後に19万470円になります。30歳代母親と12歳子・8歳子の世帯は16万9710円が15万2740円になってしまいます。
(注)生活扶助費のⅠ類(衣類・食費等)+Ⅱ類(光熱費、什器・備品等)のみで計算、住宅扶助は含まず。

基準引き下げは国民生活に影響する
 基準の引き下げは生活保護の問題だけに止まりません。
 第1に最低賃金に影響します。最低賃金法第9条3項には「(最低賃金は)生活保護に係る施策との整合性に配慮する」と明記しています。安倍内閣は社会保障の抜本改悪と解雇の規制の緩和など労働法制の改悪と一体で強行しようとしており、この一連の改悪は、非正規雇用をさらに増大させ、社会保障を改悪して使えなくすれば、どんな低賃金でも働かざるを得ない状況に労働者を追い込む狙いがあります。
 第2は各種減免制度への影響です。公営住宅家賃減免、就学援助、福祉貸付資金などは生活保護を基準にしています。例えば、大阪市営住宅家賃減免は生活保護基準の1.2倍以下の世帯が適用されます。基準引き下げによって適用除外になる世帯が出ます。そうなると家賃は2倍~3倍に跳ね上がってしまいます。
 第3は、住民税非課税基準に影響します。生活保護には級地があります。住民税非課税所得限度額はこれと連動しています。生活保護1級地は大阪市などの大都市で所得35万円(1人)以下が住民税非課税所得限度額となります。2級地は富田林市などで所得31万5千円以下、3級地は能勢町や岬町などで28万円以下です。
 例えば、1級地の4人家族の場合は、35万円×4人+21万円(注)で所得161万円以下が住民税非課税限度になります。もし基準が10%引き下げられると非課税限度額は144万9000円になり、2万7900円の住民税が課せられます。
(注)2人以上は21万円を加算する。
 住民税が課税されると各種制度の負担がはね上がります。70歳未満の医療費自己負担限度額は住民税非課税の人は3万5千円ですが、課税されると8万5千円になります。障がい者の居宅・通所サービスは負担ゼロが所得に応じて最大3万7200円を課せられ、保育料(国基準)は9000円が1万9000円になります。
 生活保護基準は高いのでしょうか。2012年夏、大生連は404人分の生活保護世帯アンケートを集約しました。アンケートでは、「食費を削る」が80・2%、「衣類の節約(おもに下着)」が82・9%「文化・教養費を削る(新聞購読など)」が73%という結果でした。

生活保護法の改悪水際作戦の合法化
 先の国会では生活保護法改悪案が国会に提出されました。現在の法律では申請は口頭でも可能ですが、申請時に資産・収入・就労・求職・扶養状況などの書類が揃わなければ受理しない、扶養親族の収入や資産の調査、勤務先への問い合わせができるようにするという改悪案でした。これは水際作戦の合法化です。この法案は生活と健康を守る会を初めとする団体の運動によって廃案にさせました。しかし厚労大臣は時期の国会で悪法を提出するといっています。
 生活保護法改悪は、生活保護の捕捉率(生活保護以下の世帯でどれだけ保護を利用しているかの割合)をさらに低下させます。日本の捕捉率はわずか20%未満です。もし法改悪されると申請権の侵害はさらにひどくなり、親族間のトラブルが多発し、申請を諦める人が急増して各地で餓死・孤立死が起きるでしょう。

これからの課題
 現在の生活保護法は、稼働能力や扶養親族の有無、年齢、健康状態にかかわりなく憲法25条に規定されている「健康で文化的な最低生活」が維持できなければ誰でも生活保護を利用でき、争う権利もあります。こうした立派な法律を改悪することは絶対に許されません。
 私たちはこの法改悪に反対するとともに、生活保護基準の引き下げに対しては、当事者の実態を突き付け、裁判も視野に入れた審査請求で闘っていくことを決意しています。

社会保障の改悪、消費税増税に怒る大阪府民集会で同友会の乾副会長が発言

2013年6月8日

 6月8日、クレオ大阪中央で開かれた「社会保障の改悪、消費税増税に怒る大阪府民集会」に、同友会から、保育・子育て分野のリレートーカーとして参加しました。主催は「社会保障制度改革推進法廃止を求める大阪実行委員会」で、大阪社会保障推進協議会(社保協)を中心とした団体です。
 着物姿で有名な寺内順子さんの司会で、実行委員長の井上氏が「賃金は下がるばかり。国保料や介護保険料は上がり、頼みの年金も減らされ生活は苦しくなるばかり。切羽詰って生活保護の申請に行くとなかなかもらえず、孤独死、餓死が増えている。」と、怒りの挨拶。伊藤周平先生が「憲法25条の果たしてきた役割を検証し、自民党の改憲案と阿倍政権の社会保障改革を斬る」の講演をされました。
 伊藤先生は、安倍政権の改憲構想が、生存権と国の社会保障責任を否定するものであること、その政権の進める社会保障改革が、さらなる貧困の拡大をもたらすものであることを、生保改革を中心に詳しく解明されました。保育制度、年金制度、医療制度の各分野にも言及し、消費税増税のみが先行して社会保障費は結局削減されるからくりも指摘。社会保障制度拡充の運動は、護憲運動、脱原発運動、反消費税増税運動と一緒に、この四点で一致できる政治勢力の結集を図っていくべきだということを、熱く訴えられました。
 それを受けて消費者団体連絡会、保険医協会、年金者組合、介護保険料に怒る一揆の会、生活と健康を守る会から、それぞれにリレートーク。私は、貧困化の帰結として子どもが産まれにくくなっていること、アベノミクスの安上がり保育施設では乳幼児の生命が危ぶまれること、三党合意の新保育制度は、介護保険をモデルにした直接契約で、
子どもの育ちを営利企業に売り渡すものであること、等を訴えました。
 500名の参加者を得て、意義深い集会となりましたが、各団体同士がもっと深く結び付き合う場としての機能が発揮されなかったことが少々残念でした。特に保育の話は参加者には耳慣れなかったようで、保育が公的社会保障の最後のターゲットとされていること、ともに反消費税、反原発、護憲の旗印を掲げて闘っていることなど、もっと訴えたかったな、と思いました。

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子ども・子育て支援関連3法の成立と今後の課題   2012年10月5日

                      保育部会世話人会

1.子ども・子育て支援関連3法のねらい
 2012年8月10日、第180国会において「子ども・子育て支援関連3法が可決成立し、8月22日に法律が公布されました。3法とは「子ども・子育て支援法、新認定子ども園法、児童福祉法等関連法の改定」です。これは自・公政権で「新しい保育の仕組み」として準備され、民主党政権のもとで「子ども・子育て新システム」として補強され、「税と社会保障の一体改革」に組み込まれその成立を図った民・自・公の3党合意によって修正され「子ども・子育て支援関連3法」として成立したものです。
 その目的は「入り口は保育の市場化・産業化、出口は消費税増税」と言われているように、まず、保育制度を公の責任のもとに実施する「公的保育制度-権利としての福祉制度」から、保育・子育て支援を「売り買い」の対象とし、サービス産業として育成する「保育の市場化」へ変えるものでした。それには公の金の流れと性質を変える、「保育施策を現物給付から現金給付に―制度保障から所得保障に」する。そのために「保育認定」が必要でした。
 この政府の狙いは政府の1980年代保育抑制政策から1990年代の1.57ショックによる保育活用論への変化のころから執拗に打ち出され、「措置制度から利用契約制度へ」といわれた1997年の児童福祉法改正、2000年保育所設置運営への株式会社参入を認める規制緩和、2006年認定こども園法成立と着々と準備されてきました。しかし2000年以降、社会福祉構造改革によって高齢者の介護保険や障害者自立支援法が導入された後も保育については児童福祉法24条「市町村の保育実施義務」によって「制度保障」が残っていました 政府にとって「子ども・子育て新システム」は「児童福祉法24条を無くし」保育も高齢者や障害者と同じ制度に改悪することが一つの大きな目的でした。その児童福祉法24条を国民の世論や保育・福祉関係者の運動で3党合意の修正の際に「残させた」のは大きな成果です。この市町村の実施責任を徹底して生かすことの世論化と取り組みが必要です。

児童福祉法24条 
 児童福祉法24条は残しましたが、子ども・子育て支援法、新認定子ども園法によって、大枠の改悪はそのままになっています。但し、この法律の本格実施は財源である消費税増税の本格実施と同時であることから、今、私たち保育関係者は消費税増税同様に「実施させない」取り組みを強化しています。そのためにも、子ども・子育て支援法によって施策がどのように位置づけられ、どのような金の流れになるのかなどを理解しておくことが必要です。

現行 
①市町村は、保護者の労働又は疾病その他の政令で定める基準に従い条例で 定める事由により、その監護すべき乳児、幼児又は第39条第2項に規定する児童の保育に欠けるところがある場合において、保護者から申込みがあったときは、それらの児童を保育所において保育しなければならない。ただし、保育に対する需要の増大、児童の数の減少等やむを得ない事由があるときは、家庭的保育事業による保育を行うことその他の適切な保護をしなければならない。
改正案(政府案)
①市町村は、子ども・子育て支援法に定めるところによるほか、保護者の労働又は疾病その他の事由により、その監護すべき乳児、幼児その他の児童について保育を必要とする場合において、当該児童に必要な保育を、保育所、総合こども園若しくは第59条の2第1項の規定による届出をした施設のうち政令で定める基準に該当するもの(次項及び第46条の2第2項において「保育に係る施設」という。)又は家庭的保育事業等(家庭的保育事業、小規模保育事業又は居宅訪問型保育事業をいう。以下同じ。)により確保するための措置を講じなければならない。
修正後支援法に伴う改正で成立(3党合意)
①市町村は、この法律及び子ども・子育て支援法に定めるところによるほか、保護者の労働又は疾病その他の事由により、その監護すべき乳児、幼児その他の児童について保育を必要とする場合において、次項に定めるところによるほか、当該児童を保育所(認定こども園法第3条第1項の認定を受けたもの及び同条第9項の規定による公示がされたものを除く。)において保育しなければならない。
②市町村は、前項に規定する児童に対し、認定こども園法第2条第6項に規定する認定こども園(子ども・子育て支援法第27条第1項の確認を受けたものに限る。)又は家庭的保育事業等(家庭的保育事業、小規模保育事業、居宅訪問型保育事業又は事業所内保育事業をいう。以下同じ。)により必要な保育を確保するための措置を講じなければならない。

2.政府資料から読み取れる制度変更や留意点 
 本格実施は消費税増税実施と共にとなっていますが、政府の動きは大変早いものです。
 8月31日にはA4判38頁に及ぶ「交付通知」が村木厚子内閣府生活統括官、布村幸彦文部科学省初等中等教育局長、高井康行厚生労働省雇用均等・児童家庭局長、の名で発令され、9月18日には地方自治体(都道府県・政令市・中核市)に対して「子ども・子育て支援関連3法説明会」が開催されました。その資料はすでにインターネットでも開示されていますが、法律の説明、国、都道府県、市町村の役割、自治体への留意事項、市町村担当職員へのQA、スケジュール表、一般市民向け解説やQA、PR版ビラなど多岐にわたっており、カラーで図解や表も組み込まれ(分かり易く)総枚数96頁に及ぶものです。その内容はおおむね次のようなものです。

(1)市町村(基礎自治体)の役割が大変大きくなる=市町村が新制度の実施主体
①「市町村子ども・子育て支援事業計画の策定」(保育所・幼稚園・認定子ども園・他すべて)が義務図けられる。計画策定にあたり、子育て当事者など関係当事者が参加参画できる仕組みをつくる。(地方版子ども・子育て会議設置は努力義務)
②地域型保育事業の認可(大阪は府の権限委譲で保育所など施設型の一部も含む)
③給付対象の確認
④保育の必要性の認定と認定証の交付
⑤利用調整と利用可能な施設の斡旋・要請など
⑥市町村条例の制定(保育所保育料や学童保育・地域型保育給付に関する基準など)
⑦私立認可保育所に対しては運営委託費を支払い、保育料も徴収する
(2)3歳以上の子どもはすべて保育必要量の認定を受ける(幼稚園児童も)
(3)地域の保育・子育て支援の構成は認定子ども園にシフトする。施設設備への財政保障なども含めて政府が政策誘導する(自治体も政府の意向に沿うことが考えられる)
(4)認可外保育施設の認知と活用(小規模、保育ママ、事業所内保育なども給付対象)
(5)基本はすべて施設と利用者の直接契約で、費用も保護者への直接補助で施設は代理受領。但し私立認可保育所のみ市町村が運営費を委託し保育料も徴収する)

 このような変化に対して、私たちの解釈や考え方にそって内容を職員・保護者と共有化しながら、「世論化すること」「政府に改善を迫ること」「大阪府・市町村に具体化で求めること」「自分たちの法人で準備すること」を整理し、早く着手することが求められます。特に社会福祉法人の認可保育所は運動の成果で残った「運営費は委託費」「保育料徴収は市町村」を生かし、政府のねらいに組みしない独自の方針と展望、事業展開が必要です。そのために私たち社会福祉法人保育園の当面の課題は次のようなものになると考えられます。

3.私たちの課題
 私たちの法人・施設は「地域の社会福祉の向上のために、子どもたちの発達を保障し、職員の雇用を守り、経営の発展をめざす」ことを目的に日々、努力を重ねています。この私たちの施設を守り発展させるために、子ども・子育て支援関連法(保育の市場化への新システム)の実施を許さず、公的保育制度に基づく事業の発展をめざして次のように取り組むことが求められているのではないでしょうか。
<深く学習する>
(1)現時点の状況についてスケジュールも含め、職員・保護者と認識の共有化をはかる学習をしましょう。
<児童福祉法24条を生かす>
(2)児童福祉法第24条1項「保育所で保育しなければならない」に基づき、待機児童は認可保育所で保育をすることができるようにする。この秋から始まる2013年度保育所入所への対策を法人・施設としても講じて、保育園の良さを宣伝し、認可保育所での積極的受け入れをし、入所児童を確保することも必要です。自治体全体の待機児童状況をリアルにつかみ、解決への主導的役割を果たしましょう。
(3)待機児童解消のため認可保育所整備のための緊急予算措置を求めましょう。
(4)地域のNPOなどの共同を含め、非営利法人によるさまざまな事業展開を行い、待機児童解消のための保育ママや家庭的保育の問題点の解決に連携法人としての参画など社会福祉法人としての貢献も考えましょう。
<児童福祉法56条の活用と改善要求>
(5)公定価格の調査が始まります。児童福祉法56条の「保護者の負担能力に応じて」を生かし、現在保護者が負担している保育料を値上げさせない、市町村からの保育所運営費を下げさせない等自治体の2013年度予算編成への働きかけが大事です。
(6)施設整備費の公的補助を必ず継続させるために、児童福祉法56条第2項の「保育
所を除く」を削除させる働きかけや、安心子ども基金やそれに代わる交付金や補助金の確保と共に「保育所整備補助金」の創設を政府と自治体に求めましょう。
<子どものいのちと育ちを守る、保育の質の向上への措置を>
(7)市町村に対して、子どものいのちと育ちを守る基準の制定を求めましょう。又、法
人としてもその立場での施設設備や運営の努力を行いましょう。
(8)国の児童福祉施設の設備及び運営に関する基準の改善を求め、自治体の基準条例に一定の影響を与えましょう。又、耐震や防災への特別対策を求めましょう
(9)職員が経験を積み、研修を受け、安定的に保育ができるよう、処遇の改善を国・自治体に求めましょう。

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日弁連が生活保護に関して緊急声明     2012年9月20日

 生活保護バッシングが強まり、「保護を受けることを恥と思え」という恤救規則のような発言をする議員まで飛び出す状況の中、生活保護見直しの動きが急です。そのような情勢の下、2012年9月20日、日本弁護士連合会が、下記声明を緊急に発表しました。

我が国の生存権保障水準を底支えする生活保護基準の引下げに強く反対する会長声明

政府は、本年8月17日、「平成25年度予算の概算要求組替え基準について」を閣議決定した。そこでは、同月10日に成立したばかりの社会保障制度改革推進法(附則2条)において、「給付水準の適正化」を含む生活保護制度の見直しが明文で定められていることを受け、社会保障分野も聖域視せず、生活保護の見直しをはじめとする合理化・効率化に最大限取り組み、極力圧縮に努めることが明記されている。一方、生活保護基準については、2011年2月に設置された社会保障審議会生活保護基準部会において、学識経験者らによる専門的な検討が続けられているが、厚生労働省が本年7月5日に発表した「『生活支援戦略』中間まとめ」では、「一般低所得世帯の消費実態との比較検証を行い、今年末を目途に結論を取りまとめる」ものとされている。そして、同省が公表している平成25年度の予算概算要求の主要事項には、生活保護費を抑制するための「生活保護基準の検証・見直しの具体的内容については、予算編成過程で検討する」と記載されている。これら一連の事実から、本年末にかけての来年度予算編成過程において、生活保護法8条に基づき生活保護基準を設定する権限を有する厚生労働大臣が、生活保護基準の引下げを行おうとすることは必至である。
しかしながら、言うまでもなく生活保護基準は、憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」の基準であって、我が国における生存権保障の水準を決する極めて重要な基準である。生活保護基準が下がれば、最低賃金の引き上げ目標額が下がり、労働者の労働条件に大きな影響が及ぶ。また、生活保護基準は、地方税の非課税基準、介護保険の保険料・利用料や障害者自立支援法による利用料の減額基準、就学援助の給付対象基準など、福祉・教育・税制などの多様な施策の適用基準にも連動している。生活保護基準の引下げは、現に生活保護を利用している人の生活レベルを低下させるだけでなく、市民生活全体に大きな影響を与えるのである。このような生活保護基準の重要性に鑑みれば、その在り方は、上記の生活保護基準部会などにおいて純学術的観点からの慎重な検討を踏まえて、広く市民の意見を求めた上、生活保護利用当事者の声を十分に聴取して決されるべきである。同部会の学識経験者らが真摯な検討を行っているさなかに、財政目的の引下げありきで政治的に決されることなど到底許されることではない。
そもそも、厚生労働省は、低所得世帯の消費支出と生活保護基準の比較検証を言うが、こうした考え方は、生活保護基準部会が正式に採用したものではない。平成22年4月9日付けで厚生労働省が公表した「生活保護基準未満の低所得世帯数の推計について」によれば、生活保護の捕捉率(制度の利用資格のある者のうち現に利用できている者が占める割合)は2割ないし3割程度と推測され、生活保護基準以下の生活を余儀なくされている「漏給層(制度の利用資格のある者のうち現に利用していない者)」が大量に存在する現状においては、低所得世帯の支出が生活保護基準以下となるのは当然である。これを根拠に生活保護基準を引き下げることを許せば、生存権保障水準を際限なく引き下げていくことにつながり、合理性がないことが明らかである。
2007年11月30日にも、当時の舛添要一厚生労働大臣が基準引下げを明言するという今回と同様の動きがあった。このときは、低所得世帯の消費水準と比較するという考え方に対して、当連合会を含む国民各層からの強い反対意見が沸き起こり、当時野党であった民主党も強く反対をしたことから、政府は引下げを断念したという経緯がある。よって、当連合会は、来年度予算編成過程において生活保護基準を引き下げることに強く反対する。

2012年(平成24年)9月20日

日本弁護士連合会会長 山岸 憲司

障害者自立支援法訴訟が終結

『司法の場で結論が出た記念すべき日。新法制定に向けた新しいスタートだ』・・・・竹下義樹弁護団長
障害者自立支援法が違憲だとして、国や自治体を訴えた訴訟は4月21日、東京地裁で和解が成立し全国14地裁で計71人が起こした一連の訴訟が終結しました。
以下 毎日新聞の配信記事を転載

障害者自立支援法 「机上の空論作らぬ」定期協議で厚労相
東京地裁で21日、障害者自立支援法違憲訴訟が和解し、集団訴訟がすべて終結したのを受け、同日午後、原告側と政府の「基本合意」の進展を検証する初の定期協議が開かれた。この後、首相官邸を訪れた原告側と面会した鳩山由紀夫首相は「自立支援法でご迷惑をかけて申し訳ない。新しい法律を作り上げる願いを皆さまと共有している」とあいさつした。【野倉恵】
基本合意は▽同法を廃止し13年8月までに新制度を実施し、策定に障害者が参画▽制度の谷間を作らないための障害範囲見直し▽低所得者の医療費負担を当面の重要課題とする--などの内容。定期協議で長妻昭厚生労働相は「机上の空論で政策を作らず、現状をつぶさに把握したい」と述べた。
原告だった秋保喜美子さん(広島県)や家平悟さん(東京都)らは▽応益負担の速やかな廃止▽利用実績に基づく日払い制度で減った施設の報酬を、月払い制度に戻す▽地方分権推進でサービスの地域差を拡大させない--など10項目を求めた。政府側は「検討する」(山井和則政務官)などと答えるにとどまった。
今後の新法制定は、財源など課題が山積する。支払い能力に応じた負担とする方向で▽現行の障害程度区分見直し▽難病や発達障害、高次脳機能障害など範囲見直し、などが焦点。低所得者の医療費無料化(財源約200億円)も不透明だ。協議の場となる政府の「障がい者制度改革推進会議」は専門部会を今月下旬、発足させる。
官邸では、脳性小児まひの和歌山市、大谷真之さん(35)が「障害者の多くが生きるか死ぬかの思いをした。一人一人が夢と希望を持って暮らしたい」と述べた。鳩山首相は床にひざをつき、約60人と懇談した。

障害者自立支援法:違憲訴訟で国と原告団が「基本合意」 (1月7日)

≪毎日新聞より転載≫

障害福祉サービス利用の原則1割を障害者が負担する障害者自立支援法の違憲訴訟を巡り、原告団、弁護団と長妻昭厚生労働相の3者が7日午後、「基本合意」に調印した。合意は、支援法実施で障害者に悪影響をもたらしたことについて、政府が「心からの反省」を表明、同法廃止後、13年8月までの新制度制定に障害者が参画するなどの内容。全国14地裁で71人が「障害が重いほど負担も重い(応益負担の)法律は憲法違反」と国を訴えた裁判は終結へ向かい、施行後3年余りの障害者福祉法制を大きく転換させた。

 基本合意は、このほか、利用者負担や制度の谷間を作らないための障害の範囲見直しなどを、新法の論点とする▽来年度予算案にない低所得者の医療費負担を当面の重要課題とする▽基本合意の履行状況を確認するための原告団・弁護団と国(厚労省)の定期協議の実施など。
 同日夕、厚労省内で開かれた調印式で長妻厚労相は「(法律で)皆さまの尊厳を深く傷つけ、心から反省の意を表明します。障害者施策の新しいページを切り開いていただき感謝申し上げる」とあいさつ。原告を代表し署名した原告第1号の広島県廿日市市、秋保喜美子さん(60)は「一人一人の(原告の)思いが合意に入り、感激している」、弁護団長の竹下義樹弁護士は「訴訟を終わらす決断をした71人の原告をたたえてほしい。これからがスタート」と述べた。
 裁判で原告らは、「法律は障害を自己責任のように感じさせ、生存権の保障を定めた憲法に反する」と訴えてきた。法施行後、福祉サービス対象者約51万人の75%を占める市町村民税非課税世帯では、9割で月額平均8452円負担が増えた。【野倉恵】転載終わり
運動が勝ち取った基本合意~これからが本当のスタート~
きょうされんがコメントを発表
http://www.kyosaren.or.jp/commentomo/2009/91.htm

「21・老福連」が、「介護職員処遇改善交付金」についての見解を発表

先の政府が緊急経済対策として発表した「介護職員処遇改善費交付金」に関する見解を発表しました。
○21・老福連の見解  File not found: "21.pdf" at page "福祉情報"[添付]

新型インフルエンザに関連して労働者を休業させる場合のQ&A

厚生労働省が上記のQ&Aをだしました。
労働基準法第26条に定める休業手当を支払い義務があるか否かが中心です。

(休業手当)第26条 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。

一般的には、「使用者の責に帰すべき事由による休業」か否かで、休業手当を支払う義務があるか否かが決まります。
尚、平均賃金とは、直前の3ヶ月間に支払われた賃金の1日あたりの平均賃金です。雇用契約による賃金額ではありませんので注意してください。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/20.html

新型インフルエンザ対応のポイントについて (通所事業者)

正式な通知文書ではありません。

わかくさ福祉会の西山が作成しました。(学校版を編集)

(1)利用者の健康状態を把握する。
(2)家族に対して、利用者及びその家族に急性呼吸器症状(鼻汁、鼻づまり、咽頭痛、咳、発熱等)があれば、直ちに保健所(発熱相談センター)に相談するとともに、施設に連絡するよう依頼する。
(3)豊中市、吹田市、茨木市などの感染地域に在住し、その他の市町村内にある作業所などへ通所する利用者等で、急性呼吸器症状がある場合には、市町村、嘱託医など相談の上、通所停止とすること。
(4)新型インフルエンザとして確認された者、その他感染の疑いがある者が発生したときは市町村、保健所に報告する。
(5)臨時休業の情報提供に迅速に対応できるよう、施設と家族・利用者及び職員との連絡体制を整備・確認する。
(6)豊中市、吹田市、茨木市などの感染地域への外出活動は中止する。
(7)利用者、家族及び職員に次の点を注意喚起する。

新型インフルエンザについての正確な情報の周知
パニックを起こさず、正しい情報に基づき適切な判断、行動をすること
外出に当たっては、人混みをなるべく避けるとともに、手洗い、マスク着用、咳エチケットの徹底、うがい等を呼びかけること

(8)休業要請が出た地域での休業範囲は基本的には、利用者の範囲にとどめ、職員は、上記の対応を行う。なお、時差出勤、自転車通勤などを呼びかけ人ごみをさける。

情報 新型インフルエンザへの対応について(冷静な対応が必要です。)

5月16日兵庫県は、臨時休校、休業の要請をしました。要請地域を夜には拡大しました。
大阪府で発生も5月16日報道されました。(茨木市私立高校生、豊中市在住)。豊中市は臨時休校を決定したようです。施設への休業要請についてはわかりませんが、国のガイドラインに沿えば休業要請がなされると思います。
休業要請には、職員も含むか兵庫県より厚生労働省に質問をしています。
厚生労働省の回答は保留となっています。兵庫県は独自に下記のQ&Aの9で見解を示しています。
全国セルプ協は厚生労働省に休業による事業者収入の保障について要望していますが回答は保留です。
障害者関係事業所に兵庫県が要請している内容は以下です。

障害者(児)施設通所サービス事業の臨時休業等について(依頼)
(2)要請内容の概略

要請対象地域に所在する通所系サービス事業所については当面の間、臨時休業をすること。
要請対象地域に所在する短期入所施設については、今後当面の間、受け入れを行わないこと。
要請対象地域に所在する入所施設については、入所者等に対する健康管理を徹底し、発熱等があれば健康福祉事務所(保健所に連絡すること、家族等との面会制限を行うこと、職員に対する衛生管理を徹底すること。

平成21年5月16日

障害者通所施設等の臨時休業関係Q&A(事業者からの問い合わせ用)
                               兵庫県障害福祉局
Q1 神戸市東灘区、灘区、中央区、兵庫区、北区、長田区、芦屋市に所在する障害
者の通所施設等に対し、臨時休業を要請する連絡が来ているが休業しなければいけないのか。
A1 今回の通所施設等に対する臨時休業の要請は、神戸市内新型インフルエンザの感染患者が発生したことを踏まえ、今後の感染拡大防止を図る目的で実施するものですので、要請に従って臨時休業をお願いします。
なお、臨時休業によって在宅生活が困難になるなど、やむを得ない場合は、現時点においては、必要最小限度の受け入れもあるものと考えられますので、各事業所において適切に判断していただくようお願いします。
また、訪問系サービスについては、外出時における十分な感染予防対策を行っていただくとともに、不要不急の外出を自粛していただく観点から利用者ともよく調整をしていただいたうえで、適宜、各事業者において判断していただくようお願いします。
Q2 利用者が通所施設に来所している場合は、すぐに自宅に送り届けなければならないのか。
A2 インフルエンザの蔓延防止のために臨時休業をお願いしていますので、すぐに自宅に送っていただくか、保護者・介助者の方にお迎えをお願いしていただく必要がありますが、臨時休業によってどうしても在宅生活が困難になるなどやむを得ない場合は、必要最小限度の受け入れもあるものと考えられますので、各事業所において適切に判断していただくようお願いします。
Q3 なぜ、神戸市東灘区、灘区、中央区、兵庫区、北区、長田区、芦屋市だけ臨時休業しなければならないのか。
A3 今回の確定患者の発生は、神戸市内の高校に通う生徒が感染したものであり、感染拡大の防止を図る観点から、これらの高校が所在する校区(神戸第1学区、神戸第2学区及び神戸第3学区のうち長田区)のエリア内全ての学校、保育所、通所施設等に対し、臨時休業を要請しているものです。
Q4 通所系サービス以外の他のサービスは臨時休業の対象となるのか。
A4 新型インフルエンザの感染拡大防止のため、一定人数の方々が集まって接触する通所系サービス(介護、就労支援、地域活動等の通所によるサービス全般)は自粛していただく必要がありますが、居宅介護などは、集団ではなく個々人で受けるサービスであり、感染拡大の恐れも少ないことから、臨時休業の対象とはしておりません。
なお、移動支援関係の事業につきましては、外出時における十分な感染予防対策を行っていただくとともに、不要不急の外出を自粛していただく観点から、利用者ともよく調整をしていただいたうえで、適宜、各事業者において判断していただくようお願いします。
Q5 利用者の中には、障害が重度である等の理由により、日々の支援を必要とする者もいる。「臨時休業」は、即日・即時と考えるべきなのか。また、「完全休業」すべきかそれともケースにより「一部休業(一部営業)」も想定しておくべきなのか。
A5 原則として当面の臨時休業をお願いしていますが、臨時休業によってどうしても在宅生活が困難になるなど、やむを得ない場合は、必要最小限度の受け入れもあるものと考えられますので、各事業所において適切に判断していただきますようお願いします。
Q6 休業要請対象区域以外の通所施設等は、これまでどおり事業を継続して良いのか。
A6 休業要請対象区域以外の通所施設にあっては、事業を継続して差し支えありませんが、利用者の健康管理の徹底と職員に対する衛生管理の徹底に努めていただくようお願いします。
Q7 短期入所について、新たな受け入れを行わないこととされているが、体調変化や重度障害のために、自宅での生活ができないと判断される場合には、どのように対応すべきか。
A7 原則として新たな受け入れを停止することとしていますが、どうしても在宅生活が困難になると判断される場合は、必要最小限度の受け入れもあるものと考えられますので、各事業所において適切に判断していただきますようお願いします。
Q8 休業要請対象区域から対象区域外の通所施設等に通っている利用者の取扱いはどうするのか。
A8 休業要請対象区域から対象区域外の通所施設等を利用している者については、引き続き通所施設等を利用して差し支えないが、利用者の健康管理の徹底と職員に対する衛生管理の徹底に努めていただくようお願いします。
Q9 今回の休業要請は、通所施設等の利用者のみを対象としているのか。職員も対象としているのか。
A9 今回の休業要請は、新型インフルエンザの感染拡大を防止することを目的とするものです。通所施設等の職員にあっては、緊急時の連絡要員の配置、利用者の健康状態の把握、生産活動の継続等をはじめとする、施設機能の維持のために出勤する必要がある場合には、それぞれの事業所において、実情に応じた適切な職員体制の確保に努めていただくようお願いします。

障害 「裁判員制度」についてのパンフ 全国社会福祉協議会が作成

               File not found: "saibanin.jpg" at page "福祉情報"[添付]
http://www.shakyo.or.jp/research/09saibaninseido.html
このパンフレットは、5月から始まる制度について「障害者が裁判員制度に参画していく際に必要な配慮等について研究を行い、障害者が安心して裁判員制度に参画できること」をめざして作られています。
概要
(1) 障害のある方向けのパンフレットでは、障害者が裁判員制度に参画していくうえでの制度の基本的な仕組みと裁判員としての役割や過程をわかりやすく解説している。また、ガイドヘルパーや手話通訳者等裁判所が必要に応じて行う配慮事項を紹介している。さらに、審理・評議等それぞれの場面で障害者が裁判所に対し具体的に配慮を求める事項のポイントについてまとめている。
(2) 法曹関係者向けパンフレットでは、障害者が安心して裁判員としての役割を果たしていくうえで求められる裁判所側の配慮や工夫について、障害種別ごとに例示して紹介している。

同友会の意見も反映し(社福)設立認可、施設整備等の審査基準改訂・・・

大阪府は、「社会福祉法人の設立認可及び社会福祉施設等の整備に係る審査基準」の改訂する内容を明らかにしました。http://www.pref.osaka.jp/houjin/unei/sinsakizyun.html
先に行われたパブリックコメントに同友会も意見を提出し多数の意見が取り入れられました。
意見等の内容(要約)と大阪府の考え方は以下です。

  • 1 審査基準3(1)について、相応の理由があって福祉医療機構の融資(及び福祉医療機構との協調融資)が受けられない場合は、何らかの配慮が必要ではないか。
    民間金融機関からの借り入れについては、原則として福祉医療機構との協調融資とするように定めていますが、債務保証の限度額により福祉医療機構からの融資(及び福祉医療機構との協調融資)を断念せざる得ない場合など、相応の理由がある場合には例外を認めます。 
  • 2 審査基準3(3)1)について、流動比率120%以上は大変低い比率であるとは思うが、小規模授産施設が障害者自立支援法に基づいて障害福祉サービス事業等に移行する場合には、適用除外とされたい。
    流動比率は、短期的な資金の状況を判断する指標であり、120%を下回るようでは資金繰りに窮する虞があるとされています。法人規模の大小や経営する施設種別にかかわらず、それは同様であり、流動比率120%以上の基準を満たすことが必要と考えます。 
  • 3 審査基準3(3)2)について、事業活動収支計算書ではなく、資金収支計算書を基にした方が分かり易いのではないか。
    審査基準3(3)2)の借入金償還余裕率の算出においても、事業活動収支差額に減価償却費等を足し戻すなど資金収支ベースに近い形になるよう配慮しています。また、単純に事業活動の収支差額を以って借入金の償還が無理なく行えるかどうかを判断するためには、事業活動に係る収支とそれ以外の収支が明確に区分されている事業活動収支計算書を基にした方が明快であると考えます。
  • 4 審査基準3(3)<その他>【既設法人における収支見込の作成に係る留意点】(ロ)及び(4)<その他>【新設法人における収支見込の作成に係る留意点】(ロ)について、借入金の償還年限分の収支見込の作成を求める意図は何か。
    借入金の返済を滞りなく行うことが可能かどうかを検証するためには、償還年限分の収支見込が必要であると考えています。 
  • 5 審査基準3(3)<その他>【既設法人における収支見込の作成に係る留意点】(ニ)及び(4)<その他>【新設法人における収支見込の作成に係る留意点】(ハ)の(別紙)「収入見込作成における利用率の設定値」の表では、障がい分野の施設は障害者自立支援法施行以前の施設区分による利用率設定がなされているが、障害者自立支援法による施設区分による利用率を設定すべきではないか。また、利用率は、国の社会福祉施設等調査等の全国のデータを基に設定していると思われるが、大阪府のデータを基に設定すべきではないか。さらに、事業開始第3年次に利用率がピークに達するように設定されているが、大阪のような大都市圏においてはもっと短くても良いのでないか。
    ご意見を取り入れ、障がい者施設について、障害者自立支援法による施設区分による利用率設定に改めます。 また、利用率につきましては、平成19年度の社会福祉施設等調査及び介護サービス施設・事業所調査(厚生労働省調査)の全国データと大阪府データのうち数値の高い方を基に設定を改め、併せて、母子家庭支援施設、授産施設、宿所提供施設についても利用率を設定します。さらに、大都市圏においては利用率が比較的早期にピークに達する傾向があることから、事業開始第2年次に利用率がピークに達するように設定を改めます。
  • 6 審査基準3(4)<その他>【新設法人における事業開始時点の財務指標の算出に係る留意点】(ロ)では、「固定資産は、土地及び建物(工事費+設計監理費)の額とすること。」としているが、単価10万円以上の備品等、他の固定資産が有る場合も考えられるのではないか。
    ご意見を取り入れ、「固定資産は、土地及び建物(工事費+設計監理費)、その他の固定資産の合計額とすること。」に改めます。 
  • 7 小規模授産施設や福祉作業所を、障害者自立支援法に基づいて障害福祉サービス事業等に移行する場合に、審査基準はそれを妨げる要因になるのではないか。
    小規模授産施設や福祉作業所を、障害者自立支援法に基づいて障害福祉サービス事業等に移行する場合には、既存の施設を基に事業移行を行うため、審査基準がそれを妨げる要因にはならないと考えます。 
    • 「社会福祉法人の設立認可及び社会福祉施設等の整備に係る審査基準(案)」に対する府民意見等と大阪府の考え方その他 その他 今回、府民や事業者の皆様のご意見を踏まえて審査基準(案)を改訂するに当たり、併せて次の点も変更します。 1 名称を「社会福祉法人に係る審査基準」に改称  2 既設法人に係る審査基準3(3)と新設法人に係る審査基準3(4)の並び順を入れ替え

社会福祉法人会計基準(案)についての検討の状況

あらたな、会計基準の検討がすすめられているが、このたび、現段階での考え方がしめされた。そのなかに出てくる文言を列記すると以下の内容である。

  • 公益会計基準(平成20年4月)を参考にする。
  • 社会福祉法人が行うすべての事業(社会福祉事業、公益事業、収益事業)を適用範囲とする。
  • 公益法人会計基準と同等の付属明細書の作成を定める。
  • 会計単位、経理区分など変更
    ○ 事業区分を設ける。(社会福祉、公益、収益)
    ○ 拠点区分を設ける。(施設、事業所)
    ○ サービス区分を設ける。(現在の経理区分)
  • 基本金、国庫補助金等特別積立金の取り扱いの変更。
    ○ 1号基本金、4号基本金、借入金償還補助金、国庫補助金等特別積立金など
  • 引当金―その他引当金の廃止
  • 公益法人会計基準手法の導入
    ○ 金融商品の時価会計
    ○ リース会計
    ○ 退職金給付会計
    ○ 減損会計
    ○ 税効果会計
    考察
    現在、社会福祉法人は、経理規定準則、会計基準、指導指針、授産施設会計基準、就労支援会計処理の基準、病院会計準則、など事業によってさまざまな基準を適用している。
    また、収益事業は企業会計の基準も使用している。
    新会計基準では、社会福祉法人が行う事業は、公益事業、収益事業も含め同一基準を適用する事をめざしている。
    公益法人(財団法人、社団法人)の会計基準を参考にするとあること。収益事業も含めて対応できる基準をめざしていること。の意味は大きいと思う。
    社会福祉法人の自立と税のあり方についての思想が読み取れるのではないか。
    また、授産、就労部分の2階建ては無くなり、本体部分に溶け込ませるか、または、横だしして、収益、公益の区分にし経営の自立を迫るのではないかと思われる。
    社会福祉法人制度のあり方、存在意義が会計制度からも問われている。
    2008/11/12

    調査研究部委員 N

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